知っている様で知らない畳の世界
2021/10/28
たたみを綺麗によみがえらせる方法とは?
『押さえ金(あさえがね)あれへんか?』
お向かいの呉服屋のご主人がそう言って訪ねて来られました。畳縁が傷んで破れてしまった箇所の目隠しにするのだとか。
本来、押さえ金は上敷きの縁とふすまの間に差し込んで、足元が引っかからないようにするための金具ですが、そんな風に応用されるとは、さすが伝統産業のご店主様です。
畳表と上敷きの違い
“畳表”とは、その名の通り畳の表面に縫い付ける筵(むしろ)のことで、通常はイ草の茎を織りあげたモノにです。
表面と裏面に違いはありませんから、痛みが目立ってくると裏返して綺麗な畳表によみがえらせるのです。(この作業が“畳の裏返し”)
30年程まえなら3~4年で裏返したものですが、最近では8~10年、場合によってはいつまでも敷いたままにしたり、そもそも裏返しをご存じない方も増えてきたようです。
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では、畳表や畳縁が傷まないようにするにはどうすればいいでしょう?
それが“上敷き”で、畳表よりも薄い筵を畳の間の全部または一部に敷き詰めて畳を守る役割をします。
逆に、急な祭事などで多くの人をお迎えする際に
傷んだ畳表を隠すために上敷きを使うこともあるようです。
上敷きは既製品で2~8帖があり部屋の広さに合わせて使います。
ところがピッシリとしかないと、出入り口で足を引っ掛けることがあります。
それを防止するのが冒頭の“押さえ金”になるんですね。
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藤井畳店 藤井 資久